猫好き俳優 東正実の またたび☆

俳優 東正実の東南アジア旅

2021-01-01から1年間の記事一覧

旅立ちの決意

第113話 旅立ちの決意 昨日も しこたま酒を飲んで寝た僕は、 部屋に降り注ぐ、明るい日差しで目を覚ました。 部屋は明るく輝き、不思議な事に僕は、久し振りに全身に力が漲っていた。 奇妙なもので、ここ数日の鬱のようだった自分と、今の自分が、同一人…

旅人に 澱のような雨が降る

第112話 旅人に 澱のような雨が降る Dear ... 突然のお手紙お許しください。 お元気にしておりますでしょうか? 今、私はハノイの安宿で雨を眺めています。 ここハノイに来てから、珍しく雨が降り、昨日から 降ったりやんだりしています。 それは まるで…

日帰りのフーリーと寝台車

第111話 日帰りのフーリーと寝台車 スーパーで思わぬ大笑いをした僕は、色々スッキリして再び橋へと向かった。 橋から眺める川は、ゆったりと流れている。 上流から ハスのような水草が数束、ゆっくりと流れていくので、水の流れはよくわかる。 僕は橋を…

隣の町はゆるやかぁ。

第110話 隣の町はゆるやかぁ。 隣町のフーリーは、国道沿いこそ会社やビルなどあったが、水上レストランから見える川向こうは、高い建物もなく、のんびりとしてそうだ。 まだ 11時を過ぎたばかりである。 こんな時間に来る常連以外の客が珍しいのか、そ…

3等車って、イイね!

第109話 3等車って、イイね! 窓から差し込む 優しい朝の光で、僕は自然と目が覚めた。 昨日、病み上がりで、うっかりビールを飲んでしまったが、朝起きると体調は万全だった。 念の為、日本から持ってきていた「ビオフェルミンS」を多めに飲んだ。 日…

電車でGO!

第108話 電車でGO! 体調を少しでも戻したい。 明日は、元に戻ってますように。 と祈りながら、昨日 早めに寝付いた僕は、早朝に パッと目が覚めた。 恐る恐る起きてみると、嘘のように体調が戻っていた。身体を動かして、部屋を歩き回ってみても、全く違…

ついに外国で身体を壊す。。

第107話 ついに外国で身体を壊す。。 …………ぅ…ん…。 …う〜ん。。 うううぅ。。 …んっはっ! 僕は ベッドで、かばっと起きた。 …どうやら、悪夢を見ていてうなされていた様だ。 気がつくと、汗をびっしょりかいている。。 だが、悪夢を見ていた記憶はあるの…

長旅に 無理は禁物である。

第106話 長旅に 無理は禁物である。 シクロ代をめぐる 激しい「ボッタクリ論争」が決着し、その後、タクシー万歳とばかりに、タクシーで無事水上人形劇に間に合った僕達は、まだ見ぬ人形劇に期待していた。 劇場のロビーには人形劇に使う人形なども展示さ…

人生初シクロで シタ苦労

第105話 人生初シクロで シタ苦労 昨日泥の様に眠った僕は、心地よいベッドで ゆったりと目を覚ました。 (んん? あ、そうだ… また違う天井だ。。) と僕は、宿を変えるたびに見る 新しい天井の景色を眺めていた。 時計を見ると、まだ8時頃だ。 しばら…

友人と周る ハノイ 2日目

第104話 友人と周る ハノイ 2日目 買い物を終えた上田と 無事合流した僕は、彼女が腹ペコだというので、早めの夕飯を食べる事にした。 彼女が行ってみたい店があるというので、僕は例の如く彼女に任せる。 よく考えたら、優秀な日本人ガイドが来てくれて…

失った時と 巡り会う。

第103話 失った時と 巡り会う。 この宿は、3階に上がるまでは アレだが… 上がってしまえば、そこは快適で清潔な空間だった。 この建物で、僕の別館エリアだけが まるで天国だった。 暗黒路地から、宿のガラス扉迄の "魔窟感" は凄いが、逆にギャップが大…

アリノナイ世界へ ホームステイする。

第102話 アリノナイ世界へ ホームステイする。 青空床屋での散髪が終わり、髪の毛も水で流し サッパリとした僕は、バックパックを取りに、一旦 宿に戻る事にした。 実は 今朝起きてすぐ、宿を変える決心をしていたのだ。それは、昨日の上田のアドバイスで…

海外で初散髪。そこは青空と風の中…

第101話 海外で初散髪。そこは青空と風の中… 昨日 上田が、会話の中で、 日本にいる もう一人の俳優仲間からの 「伝言」を預かっているよー! と言ってきた。 「散髪 いつ行くの? 」と。 そういえば、、日本を出る前に、そのもう一人の仲間から貰ったア…

「遂に 外国で友に再会す!」の巻

第100話 「遂に 外国で友に再会す!」の巻 20xx年 宿のバスタブの栓をめぐる、 「ハノイ バスタブ戦争」が終結し、 この宿は平和を取り戻していた。 僕は色々な疲れにより、ベットで少し横になる事にした。 心地よいクーラーの温度と、お風呂に入れた事に…

お風呂の栓で揉める… 事が人生にはあるらしい。

第99話 お風呂の栓で揉める… 事が人生にはあるらしい。 ハノイの街の北側をぐるっと周った僕は、大分北側まで行き、無事タクシーを捕まえて、宿に帰ってきた。 Googleマップの住所を見せると、宿にピタリとつけてくれた。 そして、お代も200円程で、バ…

博物館の英語の長文で哲学する。

第98話 博物館の英語の長文で哲学する。 色々ホーチミンと 比べていたが、歩き周り始めると、僕はこのハノイの街が大好きになっていた 笑 大通りに戻り、さらに北側に向かうと、立派な博物館があった。 普段 博物館には滅多に入らないのだが、外観が気に入…

ハノイに歓迎される

第97話 ハノイに歓迎される 「蟻パン」への怒りを 少し吐き出した事もあり、前向きにその出来事を 綺麗さっぱりと "手放した" 僕は、さらに街を北上した。 しばらく行くと、小さなコンビニくらいの大きさの、日本語が書いてあるショップがあった。中を覗く…

郷に従うと酸っぱいよ、朝。

第96話 郷に従うと酸っぱいよ、朝。 んん?! ここは何処だ?? 結構広いシングルルームで目を覚ました僕は、 初めて見る天井を見て、そう思っていた。。 あぁ… そうだった。。ハノイかぁ。 そういえば ベトナムに来たんだった。 一週間ぶりに、寝起きで違…

ハノイの空港は夜

第95話 ハノイの空港は夜 午後9時50分、順調に飛び 時間通りについた飛行機から、ベトナムの首都 ハノイのノイバイ国際空港に僕は降り立った。 ついに人生で初再訪の国、ベトナムに戻ってきたのだ。 物価の相場も、どんな感じかも、共産主義かも、右車…

僕が見た シェムリアップとカンボジア

第94話 僕が見た シェムリアップとカンボジア 乾いた赤土の大地 それが僕のカンボジアの印象でもある。 シェムリアップは、自然に囲まれた、田舎の観光地という印象だ。 遺跡だけではなく、カンボジアの田舎も堪能できるので、のんびりしてて僕は好きだ。 …

さらば いとしのカンボジア

第93話 さらば いとしのカンボジア その日も素晴らしい天気だった。 昼前まで寝ていた僕は ベッドから体を起こし (そうか、今日で最後か…) と呟いていた。 少し寂しいが、ついにカンボジアを去る日がやってきた。 色々事件は起きるが、遺跡を周らないと…

川沿いで鷺に遭遇する

第92話 川沿いで鷺に遭遇する エアメールを書き上げた僕は、最初に届けたエアメールに喜んでくれた シャイナさんから頂いたアイスコーヒーを飲み切り、早速 郵便局へ行く事にした。 Googleマップ先生で調べると、南側の川の手前に、郵便局があると言う。 …

手渡しのエアメール

第91話 手渡しのエアメール 気持ちのいい朝を迎えた僕は、今日は アンコール・ワットで、少年時代の僕を思い出させてくれた少年から買ったポストカードで、日本の大切な人達に手紙を書く事にした。 朝起きて、シャワーを浴びた僕は、朝ごはんは昨日見つけ…

「遺跡はもう充分」と言う謎の境地に至る

第90話 「遺跡はもう充分」と言う謎の境地に至る 朝起きた僕は、ベッドの上で寝ぐせをつけたまま、ボーっとしていた。。 三日間の遺跡周りを終えてしまった僕には、今日 特にやる事が無い。 (うーん。。どうしたものか…?) 僕は昨日、ジェイクとパブから…

アンコール・ワットには "思い" を置いてくる。

第89話 アンコール・ワットには "思い" を置いてくる。 参道を抜けた僕は、ついにアンコール・ワットの、内部に足を踏み入れる。 この遺跡は今までの遺跡とは、規模が違う! とてつもなく巨大で、しっかりした建物 である! 今まで遺跡は 内部を見るもので…

ついに 幻の遺跡を発見!!

第88話 ついに 幻の遺跡を発見!! バイヨンから北に真っ直ぐ伸びる道を、さらに進むと北西にある 象のテラスを抜けて、さらにもう一つ遺跡を周り、王のテラスをささっと見て、僕は駐車場に戻った。 もう十分見たな…遺跡。とも思ったのである。 駐車場に戻…

知らない遺跡の事は 右から左へ受け流す

第87話 知らない遺跡の事は 右から左へ受け流す ジェイクに急かされて乗ったトゥクトゥクは、アンコール・トムの南大門を抜けてすぐ、 予想通り、次の駐車場に "すぐに" 着いた ここはアンコール・トム内部の大きな駐車場で、ここにバイヨン寺院があるはず…

遺跡周り3日目の 過酷さと楽しさ。

第86話 遺跡周り3日目の 過酷さと楽しさ。 客席に斜め掛けしたハンモックで、呑気にイビキをかいていたジェイクをたたき起こした後、アンコールワットのすぐそばの小さな食堂で、僕はかなり早めの朝食を食べていた。 腕時計を見ると まだ6時にもなってい…

アンコールワット アンコール!!

第85話 アンコールワット アンコール!! 午前四時。。シェムリアップの宿のベッドから這い出た僕は、寝ぼけ眼の全く機能していない頭のまま、宿の玄関に向かった。。 ロビーで待っていてくれていたジェイクと合流し、宿の玄関を開けると外は真っ暗だ。 そ…

地元のパブストリートを通訳付きで行く

第84話 地元のパブストリートを通訳付きで行く 「呑みに行こう」と約束はしたものの… 2日目の「ベンメリア」散策の後、次の日が早起き(4時起き)だった事もあり 2日目は止めて、3日目の夜に打ち上げも兼ねて、僕とジェイクは 地元のパブストリートに…