猫好き俳優 東正実の またたび☆

俳優 東正実の東南アジア旅

「遂に 外国で友に再会す!」の巻

 

20xx年 宿のバスタブの栓をめぐる、

ハノイ バスタブ戦争」が終結し、

この宿は平和を取り戻していた。

 

僕は色々な疲れにより、ベットで少し横になる事にした。

心地よいクーラーの温度と、お風呂に入れた事による身体の柔らかさが加わり、僕はやがて平和な寝息を立てていた。。

 

だいぶ深く眠っていたはずだが、LINEの着信音が鳴り、僕は目を覚ました。

どうやらもう2時間ほどで、彼女は自分の宿に着くらしい。

そう、ハノイで再会する友人は俳優仲間で、女優でもある。彼女 上田とは、舞台共演は勿論、一緒に何回か旅公演も行っている、10年来の、親友であり、家族に近いというか、戦友に近い。

芝居や、プライベートな事も気兼ねなく相談できる 数少ない人物である。

僕が旅に出る前に、いつものメンバーで飲んでいた時、上田が、

「私もマイルが切れそうだから、

 使い切りに、近々ベトナムに行くから、

 旅の間に会えたら面白いよね〜」

と言って笑っていた。

僕が旅にでる直前に、上田は次の月に 丁度まとまった休みが取れる事になり、呑み屋で冗談で言っていた事は 実現の運びとなったのである。

 

ラインで、彼女の予約した宿の場所が、Googleマップ付きで送られてきた。

その場所は、僕の宿から歩いて5分ほどの、すぐ近くだった。

ハノイに慣れている僕が、彼女の宿まで迎えにいく旨を伝え、落ち着いたら待ち合わせ時間を決める事にした。

 

ついに外国で友人と再会する!

日本を出てから、1ヶ月以上が経ち、ついに最後のイベントである。

 

その後、僕は宿でゆったりと待ってから、待ち合わせ時間に彼女の宿に向かった。

かなりワクワクしている自分がいる。

 

会えるのも嬉しいが、日本語で遠慮なしに喋れるであろう事も、この嬉しさに拍車をかけていた。

僕は、一週間前にいた "プノンペン" を最後に、ここ一週間、今の宿の主人の 怪しい日本語にしか触れていないからである。

そんな事を考えていたら 宿にはすぐ着いた。

ホテルの階段を見上げると、ガラス越しにフロントにいる上田が見えた。

向こうもこちらに気づいて手を振って降りてきた。

「づま〜、久しぶり〜、焼けたね〜。

 というか、痩せたね〜! 」

と彼女は元気いっぱいだ。

(因みに「づま」とは僕のあだ名である)

 

僕もニコニコしながら、

 まぁね。色々あったからさぁ〜。

と半笑いで 返事をする。

 

彼女のその元気なノリを見て 僕は、

(観光客だ、、観光客が来た… 笑)

そう思い 実は少し笑ってしまっていた。

 

彼女は二日間ダナンに行っていて、満を辞してのハノイである。

僕の様な、時間だけはあり、ダラダラ過ごしていてる 暇な旅人 と違って、限られた時間で、行きたい所を周らなければならない。

 

そんな彼女はやはり気合が違うのだろう。

旅に出て以来、のんびりした旅人にしか会っていなかった僕は、彼女の その「観光客パワー」の様なエネルギーに、久しぶりに触れて、

彼女には悪いが、思わず何故かそう思って 笑ってしまったのだった。

 

 だが しかし、嬉しい!!

1ヶ月以上も "友人の誰とも会わないでいる" という事自体が、まず 人生で初めての経験である。

友人に会える事がこんなに嬉しい事だとは思わなかった。

 

あまりの事に 僕は少し人見知りしていた…

恥ずかしい話だが、長旅で、友人との距離の取り方が 少し分からなくなっていたのだ 笑

 

はにかんでいる僕が、とりあえずどうするかと話すと、彼女は「行きたいピザ屋がある!」と話が早い。

 

今日ダナンから来た彼女は、ベトナムを、限られた日程での観光である。

僕みたいに、なんとなく街をうろついている輩とは違い、ちゃんとガイドブックで、色々リサーチを 完璧にしてきていたのだ!

 凄い ちゃんとした旅行者だ!!

と感心しながら、僕は別にどこでもいいので、彼女のリサーチ力を頼りに、回る事にした。

 

彼女のガイドブックで探すと、なんだかよくわからない。。近くにはいるはずだが…

僕には旅で培った、勘のようなものがあり

「たぶん、こっちじゃ無い?」

と、ずんずん先導し、結局そのままそのお店に着いた。彼女は、

「すご〜い。やばい能力身につけてるね!」

と感心してくれたが、

言われてみると、そんな能力が身に付いているのは確からしかった。

 

ピザ屋に入ると、キチンとしたレストランで、何か場違いな感じがする。。

ローカルレストランばかり行っていた僕は、ちょっとオシャレすぎて苦笑いしていた。

 

だが、自分ではお店は 絶対に見つけられなかったはずで、たぶん見つけても入らないはずである。彼女のおかげで 違う街の姿を発見出来た。

 

(普段、どんなとこ行ってるん?自分…  笑)

と自分にツッコミ、相対化するいい機会である。

 

食べながら色々喋っている内に、リハビリが済んだのか、僕はようやく普通に喋れる様になっていた。

さすがは、10年来の友人だ、ありがたい 笑

 

ハーフアンドハーフの2種類のピザを一枚ずつを頼んで、シェアする事にした。

値段はまぁまぁ高く感じるが、よく考えると、日本に比べるとはるかに安い。

(自分の感覚が大分 ズレているのだなぁ。)

と気付かされる。

 

しかし、流石に有名なピザ屋である、接客も気持ちよく、ピザも美味しかった!

満足した僕らは、暗くなってきたハノイの街を散歩する事にした。

 

ここハノイは、街中は 歩行者天国になっていて、出し物や、舞踏、ミュージシャンなどがいて、ちょっとしたベトナム大道芸と言ったところである。

 

実は、彼女は結構おしゃべりで、僕もかなりのおしゃべりだ。

俳優同士であるので、お互い聞く力はそれなりに手に入れているが、気の許せる仲間同士なので、日本では いつもお互いマシンガントークで、激しく撃ち合っていた 笑

 

色々話をしていると、彼女が不思議そうにしている。

 あれ? なんかすごい聞き上手になってない?

 あんまり喋らないね。。

僕は「そうかなぁ。。」

と言っていたが、確かにそんな気がする。

 

少し考えてから彼女に、

 だぶん、こっちだと英語だから、

 とにかく 聞くことだけに、

 マジで集中してないと、本当にさぁ…

 コミニュケーションが成立しないから。

 とにかく聞こうとするクセが付いてるのかも

 だから、そうなっているのかもね…?

と話した。

どうやら僕には、昔 日本のインプロの師匠が、口を酸っぱくして言ってくれていた「傾聴力」なるものが、いつの間にか身に付いていたようである 笑

 

彼女は大爆笑して「すごい成長だ!」と大喜びしていたが、確かにそうなのかもしれない。

 

確かに芝居の勉強で、聞くことは学んでいたが、まだまだ自分発信で喋っていた僕は、旅の間に いつの間にか

「まず聞く」という事が出来るようになっていたのだ。

 

この旅での「成長」を、日本での僕しか知らない彼女が、色々気づいてくれた事で、僕も気付くことが出来たのは、収穫だった。

 

僕がハノイの宿 名物「蟻パン」の話をし、

「上田も パン食べる時は蟻に気をつけてね 笑」

とボケて彼女に

「いやいや、まず食べないから!」

とツッコミを入れて貰うやりとりもあり、このような日本語での、テンポのいいやりとりが非常に楽しい。

 

久しぶりに安心して日本語で話せる事が、本当にありがたかった!

日本語で話す事が新鮮に感じるのだから、なかなか人生で味わえない経験である。

 

そのあと 彼女に

「その宿さぁ…変えた方が良いんじゃない?」

と言われて初めて、

「そっかぁ…そうかもね。。」

と何も気にしていなかった自分に気付いた。

(確かに これは宿を変える理由になる案件だ…)

ちゃんとした感覚の彼女の意見は新鮮だった。

明日まで、あと一泊だけ予約していたので、僕は明日、他の宿を探す事も 視野に入れる事にした。

 

その後、歩行者天国の通りで、足マッサージの店の人に声を掛けられ、値引き交渉してみると、安くしてくれた。

あまりに自然に交渉する僕にも、彼女は驚いていた。「さすが、慣れてるね…」と、どうやら僕は、知らぬ間に このアジアに大分馴染んでいる様だ。

 

足マッサージをして貰いながら、隣同士でも下らない話を色々する。

僕の旅の話も、面白そうに彼女は聞いていた。

彼女は先に他の都市も2日周っていたので、その話も聞く。

ここは足湯で最初に足をしばらく漬けて、その後マッサージなので、かなりリラックス出来た。

「旅に連れがいると また楽しいものだ」

と改めて思う。

(次に、外国に行く時は、

 誰かと来てみようかなぁ。。)

という考えも頭をもたげる。

 

まぁ、彼女が帰ってしまったら、また一人だ。

とにかく、今この時をとにかく楽しもう!!

 

  人生初の "友人と周る外国 "  を満喫しつつ、

合流してくれた彼女に、僕は本当に感謝していた。

 

やはり、長い旅はしてみるものである。

 

つづく

 




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↑ 実は ベトナムにも出没していた

 カンボジアウォーターマン

 

 

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↑ 美味しいピザ!!

 ピザにはビールです^_^

 

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↑ めちゃくちゃ楽しそうな僕 笑



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↑ 彼女と再訪した夜の教会(聖ヨセフ大聖堂)

 


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↑ 足湯…からの足マッサージ

 隣同士での会話はリラックス出来て

 楽しくてオススメです。

 

 

次話

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