第43話
僕が見たマラッカそしてマレーシア
マラッカは不思議な魅力のある都市である
観光地なのに、下町というか地元感が凄い。
昔から住んでる方達の 生活の中にお邪魔させて貰うと言った感じの、ゆったりとした場所である。
観光地というより、アットホームな ホームステイに近いかも知れない。
少なくとも僕のマラッカ旅はそうだった。
人と関わることを怖がらなければ、スッと受け入れてくれる 街と人。
素朴で、人の良い方達が多い街だと思う、マレーシアの下町だ。
すぐ南にジョホールバルがあり、そこを過ぎるともうそこは、国境 そしてシンガポール。
マラッカ海峡 の名前が付く程 有名な街。
街並みは川沿いに整備され、美しい。
やはり、夕陽が一番印象に残っている。
真っ赤な、真っ赤な夕陽、燃える様だった
ジョンとストリートライブをしたレッドハウス前の広場は、僕のマラッカのハイライトの一つだ。
ケルビンさんを探して、見つけ出したのもいい思い出だ。
実は2019年に、僕はもう一度マラッカを訪れている。
再びケルビンさんを訪ねて、二日間一緒にマラッカを周った。一緒にご飯を食べたり、お家の奥にも 初めて入れてもらえた。
ケルビンさんはとても素敵な人で、宿までわざわざ迎えにきてくれて、地元のレストランに連れて行ってくれた。
この町で生まれ育って、あまり、マラッカから出てない人のようだった。
ある時食事に誘われ「お店は任せます」
と伝えると、
「美味しいハンバーガーの
お店があるから一緒に行こう」
と連れて行って貰った先は
"まさかのマクドナルドだった。"
最初 どんどんマクドナルドに近づいて行く ケルビンさんを見て
「まさか。。マックじゃないよね。。」
と思っていたが、「ここだよ」とマックを指差し 優しく言われた時は、正直 ズッコケそうになった。
ケルビンさんは、マレーシア限定であろう、美味しい スパイシーなハンバーガーセットをご馳走してくれた。縦長のバンズのバーガーだった。
値段はかなり高かった。 そのセットは650円くらいだ。 高いので遠慮したのだが、ケルビンさんは、嬉しそうにご馳走してくれた。
普段は等身大に、質素に静かに暮らしている
「足るを知る 身の丈を知る」という事が出来ている人である。
普段こんなに外食にお金はかけていないはずなのに、僕には嬉しそうに、躊躇いなくお金を使ってくれる。
その心持ちが、その気持ちが、僕の心を柔らかく暖めてくれた。
ここで 僕は考えさせられた。
僕達は 日本では、住んでいる所 隣の駅 行った先で、マクドナルドがあることを知っているし、珍しくもない。
当たり前のマックとして 何も意識していないし、「マックかぁ。。」と安物扱いすらしている。
さらにいえば、モスバーガーや、ロッテリア、バーガーキング、フレッシュネスバーガー、個人経営のお高めのハンバーガーショップなど、多くの選択肢がある中の マックであるし、それらが街に溢れている生活なのだ。
マレーシアにいると、いかに日本が チェーン店ばかりの国か がよく分かる。基本的にマレーシアでは、個人経営のお店がほとんどである。
なのでチェーン店は逆に特別感がある。
どちらかと言えば観光客向けにある気がする
だから、地元からほぼ出ないで 素朴に生活している人達から見たマクドナルドは、新鮮なお店なのだと思う。
彼らの近くには、マクドナルドがそこらに溢れては居ないし、たぶん マラッカ店以外の店舗はどこにあるか?と聞いてもあまり知らないだろう。
身近にある、場所がわかるマクドナルドは、マラッカ店 一店舗なのである。
この感覚は、僕にとって、とても貴重な経験だった。
よく考えて欲しい。
周りに 行くことの出来る 知ってるマクドナルドが、他の駅には存在せず 自分の住んでいる駅に1店舗だけしかないとしたら?
マックに対する感覚が変わるはずである。
これはマクドナルドに関わらず 新たに知る感覚で、旅の中で 考えさせられたり 自分の凝り固まった価値観や、考え方を 柔らかく再構築するチャンスであった。
また、お土産に貰った ケルビンさんの会社のカレー粉は、ちょっと入れるだけで、旨味と辛さが足される素晴らしいものだった!
2019年もジョンは健在で、また ふたりでストリートライブをした。今度はお客さんも多く、最高のライブだった。ジョンは二年ぶりにあった僕を温かく迎えてくれた。
今回は、前日に一回挨拶して、
「明日一緒に歌おう」と約束して、翌日にライブをした。
2017年の「船場吉兆 女将事件」の反省から、今回はジョンに囁かれないように、歌謡曲の歌詞を 宿で調べてスクリーンショットで撮り、携帯で歌詞を見ながら安心して歌った 笑
実は2017年の旅では「また来るから!」と言いながら、次の日は疲れて寝てしまい、その次の日はベトナムに旅立たねばならずに、
約束を守れなかった事が心残りだった。
その約束を果たせたことが嬉しかったし、二年ぶりなのに、ストリートライブでは 息がぴったりと合った。改めて 人は不思議な相性と縁があるのだと感じた。
ペナンにも行き、レッドガーデンの妖精さんや、マグパイレジデンスの宿の主人達にも再会できた。
丁度、ヒンドゥー教の "秘祭" タイプーサムの二日目にも参加できた。
KLの国立モスクに再び訪れたり、ペトロナスツインタワー、懐かしのブキビンタンのパビリオンや、アロー通りにも再び通った。
その時は、現地でたまたま知り合った 日本人の大学生と一緒だったが 笑
二度目に行ったマレーシアは、初めての土地ではなく、本当に懐かしく、新たに魅力を発見できた。
外国を懐かしいと思う様になるとは、この二度目の旅まで予想してなかった。
そして、友人に会いにいくのも、一度行った土地への旅の 醍醐味であり
旅とは出逢いであり、人との出逢いこそが旅なのだと知った。
宿の主 サムにわざわざ会いに行ったが、本人は僕を覚えていなかった。
だが、僕は彼が元気で相変わらず優しく、それだけで嬉しくなり、戸惑う彼とハグをして帰ってきた。
2017年のマレーシアは、人生で初めて外国の人達と、そして 外国で出会った日本人と、濃いコミニュケーションを取った 人生で特別な場所となった。
たまたま "マレーシアで会おう" と言ってくれた従姉妹には感謝である。
またいつか、この暑い熱い国に、友人や 景色に会いに訪れたい。
確実に僕の世界(人生)の一部だからである。
https://m.youtube.com/watch?v=pKzL4_TbhFs
「上を向いて歩こう」
https://m.youtube.com/watch?v=ESjt24TKF40
https://m.youtube.com/watch?v=uE7MBkJXOKA
↑ 2019年 ジョンと再会
そしてストリートライブ 動画
↑ ケルビンさんと再会
(ご自宅にもお邪魔させて頂いた)
(地元のレストランとマック)
↑ サムとの再会
↑ マラッカ ジョンカーストリート
↑ 春節のパビリオン
↑ 再びペナンへ
↑ レッドガーデン
↑ ヒンドゥーの秘祭「タイプーサム」
↑ 旅は続く
次話