猫好き俳優 東正実の またたび☆

俳優 東正実の東南アジア旅

ベトナムから お呼びが掛かかる

 

僕は日本で 「マレーシア行き」と、

「タイのバンコクからの帰国用」 

そして「KLIA~ベトナムホーチミン」の三つのフライトチケットをオープン・ジョーで買っていた。

 

出発前に、旅の指南書も読み漁っていた僕は、ある本に書かれていた

「大まかな予定は立てておいた方がええよ?」

と言うアドバイスに感銘を受け。

この 3つのチケットの日付だけは決めていた!

 

子供の頃から、何故か人生で一度は絶対に行きたい と思っていた ベトナムと、旅の達人である友人達から聞いていた タイ王国に行く事だけは決めていた、なので この3つのチケットだけは、先に日本で買っておいた。

帰国用のチケットは、入国時に無いとダメだと言われる事があると聞いていたので、入国用に捨てチケットとして、一応買っていた。

最初から、その日に日本に帰るつもりは無かった。

 

誰にでも 一つは、一度は行ってみたい国があると思うが、僕は何故か それがベトナムだった。

 

何故か考えてみると、子供心に「ベトナム」と言う単語をよく聞いていたからだと思う。

 

ベトナム戦争  ベトちゃんドクちゃん 歴史を調べる授業で知った、アメリカに唯一勝った国。そして ミュージカル「ミス・サイゴン

映画「グッモーニングベトナム」など。

水が豊かで稲作がメインという、日本と共通点がある、人が良さそうな国。

 

僕はベトナムに惹かれていた。

 

その出発日が明日に迫っていた。

出発前に買ったので、あんまり何も考えず 一番安いチケットを買ったのだが、、いざ移動を考えると、色々考えて準備しなければならない事に 今更気づいた。

 

国際便なのに僕は、朝の8時5分発 という とんでもない早い便を予約してしまっていた…

しかも、人生初の外国〜外国の移動である

出国手続きもあるはずだ。。出国まで、どれだけ時間がかかるかもわからない。

間違いなく言える事は、当日マラッカから出ても間に合わない と言う事である。

 

僕は空港近くで宿を探し、空港まで送迎サービスもある宿を見つけ出した。

実はKLIA(クアラルンプール国際空港)内に、泊まれるカプセルホテルのようなところもあるのだが、当時は見つけられなかった。

 

僕が取ったのは、珍しく4000円以上の宿だが、バストイレは共同とはいえ、シングルルームで 無料送迎付きである。

(送迎のタクシー代を考えると

    宿代も高すぎる事はない)

僕はそう自分に言い聞かせた。

 

予約すると、ブッキング.comのメッセージに、宿のLINEアドレスが送られてきた。

僕はそれを登録する前に、自分のLINE登録名を、「東正実」から、宿の人が分かりやすいように「MASAMI」に変更した。

iPhoneでの処理は、全て、公共や 宿のWi-Fiでまかなっている僕は、電話は使えない。

だがこれで、空港まで行けば空港のWi-Fiで、宿の送迎の人とLINEでやりとりができる。

送迎での、詐欺や トラブルが結構あると 色々な旅人が言っていたので、これで安心だ。

 

いよいよ サムと このハーレム宿ともお別れだ

結局 最後まで男は僕だけだった 笑

 

 「こんな事は珍しいよ! マサミ!!」

 

とサムは言ってくれていたが、僕は 当時日本で、女性ばかりのカフェで働いていたので、そういう環境には丁度慣れていた。なので逆に居心地は良かった。

 

前日に、宿の皆に 明日出る旨を伝えてあった。

皆「良い旅を!」と明るく挨拶してくれた。

その時、クリスティーンは少し寂しそうにしてくれたが、最後は笑顔でハグしてくれた。

 

そして サムには、本当に良くしてもらった!

本当に 優しさが服を着て歩いているような男であった。

彼ともハグをしてからバス停に向かった。

 

バスは「黄金マッチョ」の先の、ケルビンさんの家の近くの、何の変哲もないバス停から出ているとのことだった。

時刻表などもなく、景色と同化している為、 "調べないと"  ここから出ている事は、永遠に分からないだろう。。

僕も、最初にケルビンさんの家に行く時に、

(こんな所に バス停 "みたいな物" がある)

くらいにしか思わなかった 笑

 

  本当にバスは来るのかしら?

 

暑いので、バス停の向かいにある小さなストアで、缶コーヒーを買い 飲んで待つ事にする。不安なまま待っていると、20分後にちゃんとバスが来た。

 

実はこの日、バスの時間まで最後の散歩をしていた。

僕は、ボブ・マーリーのお店に再度行ってみたり、

(奥にライブができる小スペースがあり、

 そんなにいかがわしい店では無かった 笑

 店主もレゲエ感はあったが良い人だった)

 

「5D  夢幻立体画世」と書かれている、3Dをはるかに超えたことを強調した!怪しい真っ赤な お店を発見したりした。

さらに、レッドハウスから少し行ったところの綺麗な教会が、いつも行くと ドアが閉まっていたが、今日は礼拝の日で入れたので、礼拝に参加させてもらった。

僕は子供の頃、小さな プロテスタント系の教会の隣に住んでいたことがあり、教会の人に誘われて 日曜礼拝や、ギター教室などに参加していた。

 キリスト教徒にならなくてもいいから

 遊びにおいで。

ということで、そこの牧師さんや、そこのコミュニティのおじさんや、お姉さん、よく遊んだ 石渡君など、本当にみんな優しい人たちで よくして貰っていた。聖書の勉強もした。

僕が人生で初めて飲んだコーヒーは、教会が休みの平日に遊びに行った時、迷惑がらずに遊んでくれた牧師さんから頂いたものであった。

(牧師さんは僕にも飲めるように

 「クリープ」をいっぱい入れてくれた)

 

あの くそ生意気だった僕に 優しくしてくれた皆さんには、今でも僕は 本当に感謝している。

 

僕は讃美歌を歌うのが好きだった。

知らない歌でも、歌詞だけもらって、周りの人の 歌の音程に合せて歌ったり、その内 このメロディだと 次は音程が上がるのか 下がるのか? ということが何となくわかるようになった。

なので僕は

カラオケで ”知らない曲が入っても歌える” という特殊能力を 神様から授かった 笑

僕はマラッカの教会で、25年ぶりに讃美歌を歌った。 とても気持ちのいい体験だ。

教会に流れる静謐で敬虔な空気がとても心地が良かった。気持ちが洗われていくのがわかる

 

日本のお寺でもそうだし、教会も、モスクも、ヒンドゥー寺院も 皆 来るもの拒まずである。

神様は人間という不完全なものに寛容だ。来るものを拒んだりしない。

伺うのに大事なのは 敬意だけだと僕は思っている。

 

 人を拒むのは、いつでも人間なのだ。

 

僕は 気になっていた教会に 最後の日に

「なんか呼んで貰えたなぁ。。」

と感じ、心おきなくマラッカを後にすることができた。

 

話を戻そう

マラッカ セントラル バスターミナルに着いた僕は 早速 KLIA 行きのバスを探した。

大きな円を描くように窓口が20以上あり、チケット販売会社がその窓口の分だけある。値段や時刻表もマチマチで、一社しかなかった 空港の窓口とは大違いだ。

 

読者の皆様、思い出してほしい!

僕が行きのバスで魔界に堕ちた事を。。

 

僕はその行きのチケットを大事に持っていた。

「帰りは絶対に!! 

  別のバス会社にする!!!」

僕はそう決心していたからだ! 魔界から遠そうな名前のバス会社にする。

 

面白いと思ったのは、出発間際になると 席の埋まっていないバスは 値段が変わる事だ。

少し安くなる。確かに値下げしてでも 空席で走らせるよりお金が入って来る。

僕はWi-Fiが付いているとか、バスが三列シートだとか、色々値段とグレードが違うバスの中で、一番早く乗れて、前より200円程高い、いいバスにした。

バスが出発レーンにやってきた。

恐る恐るバスに乗り込む。

 「荷物を預かるよ」

と言うスタッフに「ノーサンキュー」と言って断り、車内に進む。

隣に人が乗ってきたので、なんとか上の荷物スペースにバッグパックを押し込んだ。

 

さて である。。

どんな運転手が来るのだろう?

 

乗ってきたのは いたって普通の感じのする 若いほっそりとしたドライバーだった。

だが、まだ油断は出来ない!

バスはまだ出発していないのだ。

 

やがてバスはゆっくりと走り出した。

 さらばマラッカ!!

と言う気持ちと、

 ドライバー大丈夫かしら?

と言う気持ちが交錯する

 

そんな気持ちでバスに乗っているのは僕ぐらいだろう 笑

 

市街地を走っている間、運転手はBGMはかけない

例のカラオケセットが無い仕様のバスだからかもしれない

 ”油断は禁物である” 

マレーシアの高速バスは、一台一台仕様が違う。

おそらく諸外国から 中古で買い取った観光バスなのだと思う。なので内装や、座席も皆違う。

明らかに、椅子を後から動かして 広めの座席にリフォームしているバスもある、なぜなら 前の座席があった場所にそのままネジ跡があるからだ。

(その際の工事がいい加減なのか

   一部 ネジが外れかけた

     ガタガタの椅子もある)

 

やがてバスは高速道路に乗った

  さぁ、くるか?

と身構えていたが、運転手は運転に集中し おとなしくしている。。

 

しばらく見ていたが、、やはりおとなしくしている。。

 

どうやら、このバスは 魔界とは無関係なようだ

 

僕は心底ほっとし、ようやく自分の思考に集中できた。

しかし、こんなに気を張らなければいけないとは      

   " 物凄いトラウマである 笑 "

 

改めて窓から景色を眺めていると、色々な事が思い出される。

建設中の超高層マンションが、車窓から後ろに流れていく。

 

いよいよ、一つの外国の旅が終わろうとしている。

まったくの旅素人から、旅人にして貰ったマレーシア。

よく考えてみたら、一人旅というものも初めてだった。

 

本当に濃い二週間だった。

物凄い経験値を レベル2くらいで手に入れたので、一気にレベルが15くらいUPした気がする。

ルーラとベホイミくらいは使えるようになっているはずだ 笑

 

やがてバスは無事に、KLIAに着いた。

とても静かな移動であった。少し睡眠も取れた。  …奇跡だ!! 

 

KLIA内に入り、空港のWi-Fiに繋ぐと、宿からLINEが来ていた。

大体の到着時間は セントラルターミナルのWi-Fiで出発前に伝えてあった。

迎えのドライバーに 僕が分かる様に 今の格好を自撮りして、送って欲しいとの事だった。

 

英語の文章なので、頑張って読んだ。

会話は何とかなるが、文章はまた別の作業だ。。結構翻訳に疲れる。。

 

僕は、LINEで写真を送り、返信を待った。

すぐ返信が来て

「すいません、15分ほど遅れるので、

 涼しい空港でお待ちください」

との事だった。

 

10分程して「着きました」LINEが来た。

車寄せに来てくれというので、車寄せに向かう。僕がキョロキョロしていると、LINE電話がかかってきた。

電話の主を探してみると、黒いセダンの横で向こうから手を振っている30代後半の女性がいる。

 

どうやら彼女が運転手のようだ。

 

話しかけてみると、その通りで、ほかのお客さんをピックアップしていたら、遅れたとの事だった。

話によると、どうやら彼女は夫婦で宿を経営している主人だった。

 

宿に着くと何故かでっかいアヒルが 庭にガーガーいた。。

「飼っているのか?」と聞くと、野良アヒルだという。

 

彼女と旦那さんで、複数 宿を経営しているらしい、僕は ご夫婦が住んでいる宿の一室に泊まるとの事だった 笑

 

何かご縁があるのだろう。

 

自由に食べて良いお菓子と、朝食べて良い コーンフレーク、自由に飲んで良い牛乳。

牛乳好きの僕には嬉しいサービスだ!

 

お菓子入れに、メントスを発見したが、

メントスはっ!銀歯っ泥棒!!♪」

と知っているので、、好きだが我慢した。

 

この日、僕は久しぶりに、シングルルームの

ダブルベッドでゆっくり眠った。

まるで疲れが ベッドに溶けて出ていくように…

明日には きっとベトナムにいるはずである

 

続く

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↑ 最後の散歩と出会った白猫さん 黒猫さん



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↑ 5D 途轍も無く凄い小屋らしい

 

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↑ 再びマラッカセントラルターミナル


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↑ 宿に送ったKLIAの自撮り写真(完全装備)


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↑ 銀歯泥棒こと メントス

(旅の序盤で 歯をやるわけにはいかない)