猫好き俳優 東正実の またたび☆

俳優 東正実の東南アジア旅

僕が見た ハノイとベトナム

 

第115話

僕が見た ハノイベトナム

 

ベトナムの "首都" であるはずなのに、何か おっとりとした、田舎の風情のある都市。

それが僕にとっての、ハノイの印象であった。

 

ハノイは、ベトナムのほぼ最北端である。

北に行くともう中国。もう中国なのである。

 

人生で初めて、国境のある大陸である 東南アジアを旅していて、今更 実感した事だが、大体 国の境目には、大きな川か、山脈がある。

 

それは、墨田区荒川区が、荒川で分かれているように…

神奈川県と、東京都が、多摩川で分かれているように。。

秋田と岩手、山形と宮城が、奥羽山脈で分かれているように。。

 

ベトナムと、中国も山によって国境が敷かれている。

カンボジアと、ベトナムも、川が国境になっている。

 

戦争によって、土地を決めてきた我々人類は、戦国時代から ”要所” が国境(くにざかい)になる事が、そのまま今も変わっていないのだ。

当たり前のことだが、その事を改めて 島国の日本を出てみて初めて、頭ではなく 肌感覚で実感した。

 

ベトナムは、ホーチミンハノイも、汗かきの僕からしたら、

とにかくどちらも暑い のだが、ベトナム人からすると、北側のハノイは とにかく寒いらしい。

 

特にホーチミンの友人達は

「とにかくハノイは寒い、風邪をひく。」

と皆口を揃えていうが、僕には

(どっちも あっつい! そんな 変わらんし…)

としか思えなかった。

 

時期的なものもあるのだろうが、日本からきた僕からしたら 結論は、

 

 どちらも倒れそうなくらい暑い! である  笑

 

首都のハノイには 英雄のホーチミン廟もある。

ホーチミンの遺体が、ロシアのスターリンのように防腐処置され、安置されているらしい。

だが 例の如く、人の死んだところに近づきたくない僕は、ホーチミン廟はスルーした。

 

不思議なのは、ホーチミンが大都会であるのに対し、

ハノイは 首都 なのに 田舎の風情である事だ。

 

これは、ある人が言っていたのだが、

  ホーチミンは、大都会 東京で、

  ハノイは 古都 京都だよ。

という評である。

 

確かに言われてみると、ホーチミンは、最先端の都会であり、人も多く、ビルも多く、大都会なのに対し、ハノイは昔の街並みが残されている。

 

正に「言い得て妙」という感じで、僕は納得した。

 

東南アジアには、野良の動物が、色々いるが、ここハノイには 何故か、野良チャボ が結構いる。

ひよこを連れた、親の鶏が、道路脇の街路樹の 土を掘り返している。

それも「ココホレワンワン」と言わんばかりに、犬の様に もの凄い勢いで掘っている。

 

(ミミズでも探しているのだろうか?)

と思いながら 見ていると、

また思いが 浮かぶ。

 

(これって…  野良 じゃ無くて、

 放し飼いにされているだけで、

 実は 飼い主がいるのだろうか?)

 

「餌は自分で取ってこい!」という

"放牧システムの飼育" であるならば、この勢いで、ミミズを探しているのにも、納得がいく。

 

だが、その後に見た、ツガイのチャボ二匹に至っては、

(お互いを埋めようとしてるのか?)

としか思えない程、相手に砂をかけ合いながら掘っている。。

 "  もはや意味がわからない…

  夫婦喧嘩でもしてるのだろうか? "

奇妙な光景であった。

(因みに チャボとは、色のついた鶏の事で

 要は、カラフルな オシャレな鶏の事である)

 

そして、ドンハー門近くでは、ベトナムで初めて

" 見てはいけないもの "  を見てしまった。

それは、屋台で売られている犬だった。

いや、犬だったというか、元が犬であった…

というべきか。。

一度 丸焼きにしたらしいそれは、色々な部位に切り分けられ 並べられており、想像の斜め上の部分で切り分けられていた。。

 

僕は思わず見てしまったが、流石に気持ち悪くなり、その場をすぐに離れた。

旅の間に、色々見てきたつもりだったが、さすが直視し続ける事は無理だった。

何故か ホーチミンでは、一回も見なかった光景であった。

 

また、スクーターに、子供や奥さんとの3人乗りは、よく見かけたが、

しまいには、愛犬も乗せた、一匹含めの 3人乗りを見た時は、思わず 笑ってしまった。

 

やはり、ベトナムでは、ベトナムでしか見れないものがあるし、刺激的であった。

そして、幸いな事に "シクロボッタクリ事件" 以外では、特にボッタくられたり、

発生件数が多いという、ひったくり被害にも 全くあわなかった。

 

ビールも50~60円だし、ローカルレストランであれば、食事も一食 100円 200円で食べられるし、かなりおいしい。

物価の安さと、ビールの安さ(ここ重要!)、治安を考えると、まだ三か国しか行ってない僕だが、この時点では、一番居心地の良い国だった。

 

「フランス領であった 元植民地は、

 どの国も、パンが美味しい!」

という冗談のような情報を、前に日本人の旅人から聞いていたが、確かに、フランス支配の長かった ここベトナムは、バインミーに代表されるように、パンが美味しかった。

(蟻パンも、蟻のいない部分は美味しかった 笑)

 

また、他の二か国と違い、あまり宗教色を感じなかった。

マレーシアはムスリム色が強いし、カンボジアは仏教のイメージが強い。

 

最初は、共産国家にありがちであろう

(”宗教の自由” が あまり無いのかな?)

と思っていたが、実はこれまたフランス領時代の影響で、意外なことにキリスト教徒が多いからだという。

(知り合ったユンさんもキリスト教徒であった)

確かに言われてみると、教会は至る所にあった気がする。

 

考えてみた所、

マレーシアは、ヒジャブをかぶっている女性が多く、禁酒の店も多い。

視覚的にも生活でも嫌でもイスラム教を意識することが多い。

 

カンボジアでも、目立つオレンジの色の袈裟を着ているお坊様が多くいるし、托鉢もある。

お寺の形も日本とは明らかに違うので、視覚的に仏教を意識する。

 

だが ベトナムでは、教会だと建物もあまり意識して見ていないし、生活の中でもあまり宗教行事に触れる機会もなかった。

もちろん仏教徒も同じ位多いらしいが、僕が行った土地では、お坊様は一度も見かけなかった。

 

たぶん ”国教” と言える宗教が無いので、より宗教色を感じないのではないか?

と勝手だが、そう結論付けるに至った。

 

とにかくベトナムの人達は、人懐っこく、笑顔が素敵であったし、肌の色や顔つきも日本人に近いので、不思議な安心感があった。

二度、この国を訪れた僕にとってベトナムは、治安が良く 人も良い、のんびりしとした 素敵な国というイメージのままである。

ただ、ちょっと道が汚いのが玉にキズであるが 笑

 

他の二か国とは、全く違う経験をさせてくれたベトナム

危うく沈没しかかった土地ではあるが 笑

 

僕は今でも、ベトナムも そこに住む人たちも大好きだ。

 

是非、僕がまた訪れたい国の一つである。

 

タイ編へと 続く

 

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動画 埋め合う野良チャボたち

https://m.youtube.com/watch?v=qIZM4UknF4U

 

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↑ 野良チャボの家族


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コーギーさんも3人乗り


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↑ 聖 ヨセフ大聖堂

 よく考えたら教会は多いし立派だ。


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ハノイにも、歩行者天国はある。

 こういうスペースはとても素敵だ^_^

 

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↑ ふらっと迷い込んだハノイの劇場

 若いスタッフの女性がとても親切な方で

 色々と教えてくれた。

 

次話

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