猫好き俳優 東正実の またたび☆

俳優 東正実の東南アジア旅

究極の生ビール

 

宿に無事帰り、お腹もすいていた僕が

「近くに良い店は無いか?」と店主に聞くと

観光客向けの有名な "パブストリート" があると教えてくれた。

 

Googleマップで調べたところ、宿からは 徒歩で12、3分くらいだ。

僕が「歩いていく」と言うと

「道も暗くて危ないので、乗っていきなさい」と、宿の自転車を無料で貸してくれた。

Googleマップ先生によれば、パブストリートまでは、大体一本道で行けそうだ。

自転車はだいぶガタが来ていてボロかったが、鍵だけが、最新式の頑丈な チェーン式のものだった。

自転車より、鍵の方が立派なところを見ると、やはり 自転車はすぐに盗まれるようだ。。

 

夜道を自転車で走る。

案外街灯もあり、そんなに危険な感じはしない。

パブストリートには 7分程ですぐに着いた。

 

盗まれないように、周りで一番頑丈そうな標識を探し、そこに 自転車を鍵で括り付ける。

パブストリートは

ゲートに「PUB STREET 」と電飾で書かれており、わかりやすかった。

結構多かったのは、建物の二階が、テラス席ありのパブになっており、生演奏と生歌のライブをしている店だ。その為、至る所から音楽が聴こえる。日本で言うと、ビアガーデンに近い。

一本向こうの通りや、脇道にも小さなパブがぎっしりだ。ここのパブストリートは、だいぶ規模が大きい。

更に一本道違う通りを歩いてみると、バザールもあり、寄ってみると衣料品から、靴、装飾品まで色々置いてある。

お店の人との会話も楽しい。

色々とバーやパブも覗いてみたが、僕は一階にあるこじんまりとしたお店に入った。

メニューを見て、ハンバーガーとポテトのセットが美味しそうだったからだ。

生ビールは50セントで相変わらず安い。

 

例の如く、狭いが 路上のテラス席で通りを眺めながらゆったり過ごす。

しかし、凄い賑わいと喧騒である。

カンボジアのエネルギーを感じる。

 

ハンバーガーは 竹クシを、バラけないようにさしてあるお洒落なやつがきた。

お腹が空いていた僕は、ハンバーガーに早速かぶりつく。しっかりとした肉を感じる。

なかなか美味しい。食べ終わり ひと心地ついた僕は、また周りを見渡す。

一人で呑んでいるのは僕くらいで、皆仲間と飲んでいる。そういえば、随分と一人で飲み行くのにも慣れたものだ。

日本では 1人ではあまり居酒屋やバーには行かない僕だったが、今は一人で店で飲む時間が 楽しくなっている。 困ったものだ 笑

食事が終わった僕は 他も回ってみようと、忙しい中、明るく立ち回っている女性ウェイターに会計をお願いし、店を出た。

通りを歩いていると、前歯の欠けた汚いオッサンが話しかけてくる。トゥクトゥクのドライバーのようだが、明らかに風俗の客引きのようで、どこで覚えたのか カタコトの日本語で

「オンナノコ!オンナノコ!スキ!!」

「ハーイ!アナタ!オンナノコト イロイロ!!」

としつこく話しかけてくる。

無視していると、ついには女性器の名前を連呼し始めた。

 コイツ。。頭がおかしいのか?!

僕はものすごい嫌悪感をその男から感じ、睨みつけた。酔いは一気に覚めた。

それを見たそいつは、舌打ちをひとつすると、客引き仲間の所に戻り、下卑た顔で笑い合っている。

よく見ると、そんな奴らがそこいらにいて、しつこく観光客に絡んでいる。

 最悪だな。。ここは。

なかなか 今の日本ではまずお目にかかれないタイプの、人間のいやらしさを持つ男である。

僕の人生の中でも数人しか見たことが無いような輩がゴロゴロいる。。

もし、ドラマで、彼の役を演じろと言われても、中々あそこまでのものを出すのは難しいだろう。それくらいの "卑しさ" を感じた。

僕は気分が悪いのと、もう十分だと感じたのも相まって、一旦 宿に戻ることにした。

帰り道は、一本道だったのも相まって、地図も開かずにすんなり宿に戻れた。

宿に自転車を返し、僕は初日に見つけていた、宿の近くの大通りを渡ったところにある、パブストリートに行くことにした。

何故、ここにまず行かなかったのかというと、道を入ってすぐの所に野良犬が結構おり、さらに暗がりに立っている男達も何か怖く。。

危険を感じて通らなかったのだが、行ってみることにする。何事も開拓者魂が大事である。

野良犬達をを刺激しないように、そろそろと歩きやり過ごす。

道の向こうに店の電飾は見えるが、そこまでは結構な暗い道だ。

暗がりに立っている、何をしているのか分からない男達も、かなり怖い。。

少し進むと、一本道の両側に店がズラーっと並んでいる所に出た。

かなりの規模のパブ通りだ。

建物があるというよりは、壁のない屋根がしっかりしている吹き抜けのスペースもある店が多いが、しっかりした建物の店もある。一軒、一軒が庭も広くて、結構大箱だ。

中を覗くと、どうやらキャバクラのような、ホステスさんが付いてくる店が多い。普通のバーはチラホラしかない。

僕は、普通のバーに行きたかったのと、生ビールが飲みたかったので、ホステスさんのいない、ライブをやっているバーに顔を出して

「ドラフトビアー?」と聴いて周った。

3軒とも「瓶ビールしかない」と言われ

「生ビールが飲みたいなら、向かいならやってるぞ」と妖しいピンクの電飾のお姉さんの店を教えてくれるが、あいにく僕はそんな気分ではない。

丁度、ストリートの真ん中を過ぎたあたりの右手に、これまた生演奏をやっている店があった。中を覗くと、カウンターが大きく、テーブル席もあるバーだった。

「ドラフトビアー?」と聞くと「イエス」と言う。

「ハウマッチ?」と聞くと「ヒィフティセント」と答えてくれる。(完璧だ!)

僕はここに入り、珍しくカウンターで飲むことにした。

そして、ここは大当たりだった。

 

周りを見渡すと、地元の人しかいないようで、観光客は1人も見当たらない。

通りを歩いている時からそうだったところを見ると、どうやら、この通り自体が、地元の人向けのパブストリートのようだ。

僕以外に観光客が1人もいないバーで 僕は、何故かカンボジアのバーのテレビに映る "竹中直人" さんを見ながら

(ジャッキー作品に竹中さん出てたんだ。。)

と呟きながら、ビールの泡に口をつけた。

一口飲むと、キンキンのキンに冷えていた。

何故なら、ここは、底に少し水を張ったジョッキをそのまま凍らせた。

氷のようなジョッキで、生ビールを出してくれるので、キンキンキンで飲める。

日が落ちて涼しくなったとはいえ、まだまだ暑いカンボジアだ。

最高に喉が気持ちいい!!

 

「凄い キンキンに。。

 菅井キンキンに冷えてやがるよぉぉお!!」

 

どうせ日本語は分からない人たちの中で、僕は思わずそんなくだらないことを言いながら、一緒に頼んだポテトフライをぱくついていた。。

 

ここのビールとポテト、そして値段は最高だった。

4、5杯飲んで、美味しかったので、ポテトをお代わりしたのに、会計は500円に満たなかった。

そして、これに気を良くした僕は この日以降、夜は必ずこの店に毎日来ることになる。

 

ついに3カ国目で僕は、

究極の生ビールを見つけたのであった!!

 

続く

 

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↑ 観光客向けのパブストリートと

    BARのハンバーガ

 

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カンボジアの地元のバーのテレビの中の

 竹中さん。 何か安心する。