猫好き俳優 東正実の またたび☆

俳優 東正実の東南アジア旅

ミッション 空港を脱出せよ! エピソード4

 

第7話

ミッション 空港を脱出せよ! エピソード4


午前 10時10分

バーガーキングに入った僕は
値段を見て驚愕していた。。

思ったより値段が高かったのだ!

なんと!セットが700~900円くらい!?


 むしろ日本より高いんじゃないだろうか…
 あれ? さっきの電車も普通の値段なのだろうか?

そうなると、宿代を調べて検討をつけていたマレーシアの物価は、思っていた以上に高いことになる。

用意してきた資金もすぐ無くなってしまうだろう。。


そんな心配はあったが、多少高くても

もうここで 「安全に」 飯を喰らうと決めていた。

この時点で僕にとって安全のルール(お腹を壊さない)は

 ・ 水道水ではない
 ・ 氷が入っていない(元が水道水だから)
 ・ 生野菜は食べない

 ・ 屋台ではない

であった。

680円くらいのてりやき的なバーガーセットを、ポテトとオレンジジュース付きで注文した。

席まで持ってきてくれるそうだ

空港ロビーと とくに敷地の仕切りはなく
30席ほどのこじんまりとした店内

12時前なのと 空港であまり食べる人は居ないのか、居るのは僕ともう一組だけだった。

やっぱり外国のファーストフード店
店員同士でおしゃべりに花を咲かせている

注文を取った後も、別段急いで作業する様子はない。


日本だと一秒でも早く商品を!!

というプレッシャーの中
従業員がパッパッ パパっと働いているのを
日本で見慣れていた僕は、従業員が自分のペースで働いてるのを見て

自分の中の緊張や "旅をしなければ!"

というものから少し解き放たれたのか、この空港に来て初めて少しほっとしていた。

 なんか、この空気感はいいなぁ

と思い始めていた。


接客はちゃんとしてくれたしね

しばらく待っていると、女性店員さんがトレーに乗っけてセットを持ってきてくれた

 センキュウ!

というと

にこっとして帰っていく

 おおお!!
 なんかいい! いいぞ!
 なんか旅らしくなってきたぞ!!

と勝手に興奮していたが、お腹が減っていた僕は早速食べ始めた

まずはポテトをぱくついた

うまい! ちゃんとしたフライドポテトだ! (当たり前である)

次に楽しみにしていたハンバーガー!

包み紙をずらしてかぶりついた。

シャクっと音がして
想像どうり! いや 想像以上の美味しさが脳天を突き抜ける

 うんんン メぇぇー!!! メぇぇぇぇぇええー!!

ヤギのように心の中で絶叫しながら

同時に違和感も感じていた

  んん? …シャクっ?

  シャクっていったよな? いま。

手元をのぞき込んでみると

ハンバーガーに
シャキシャキの生レタスが挟み込まれていた

 ……………。

 えええ??

 な生野菜じゃね?

 
 み、みずみずしい。。
 と言う事はお店で。。

 水道水でお洗いになったよね…きっと!?

 お、おお、落ち着け!

とばかりに僕はストローでオレンジジュースを飲んだ

ちゅー んん …カラカラ

 ん? カラカラ?

 あ。。これ氷入ってるわ

僕はお腹を壊さない為に

”口にしない” と決めていたものを

早くも ”3つも” 口にしてしまっていたのだ!!

しかし もう口にしてしまったものは仕方がない!

 皿まで喰らってやるわ!!

とばかりに、僕はそのまま一気に腹を決めてそのセットを平らげた!!

 

さて考えなければいけないのは食べ終わった後である。
お腹が下り始める前に、なんとかして宿にたどり着かなければならない!!

僕は本気でそう思っていた。

強烈な目的が出来たのと 空腹が満たされたことで、僕の脳みそは 急にフル回転を始めた

 

もう高くても電車に乗るしかない!
考えろ どうするか?? 

ん?そういえば窓口の横に、

自動券売機らしきものがあった。
あれで何とか正規の値段で買うしかない!

 

ATM事件のせいで

機械を無意識に避けていた僕だが

  よおおし!!

と気合を入れて地下に戻ることを決めた。

この空港に着いて初めて力が漲ってくるのを感じた!

 

空港を出てしまうと、Wi-Fiが使えない恐れがあると感じた僕は、改めて宿の場所や行き方をしっかり調べ、Google マップスクリーンショットも撮り!出発した!


地下に戻り 窓口野郎を 一瞥し

券売機と向き合う

 ENGLISH

を押すと

 KL Sentral

拍子抜けするほど簡単に目的地の画面ボタンが出て来た

重要なのは値段である

さあ どうだい!
とばかりに僕はボタンを押した

そこには

 55RM

と出てきた


 55リンギット?!
 え? あれ?! 

 ボッタクリじゃなかったの??
  …ちーん。。

勝手に人の事を
ボッタクリ野郎
と決めつけていた自分が恥ずかしくて、顔から火が出そうになる。

それから僕が、窓口の人と顔を合わせないように、反対側に顔を向けながら改札をくぐったのは言うまでもないだろう。。

こうして空港到着から”5時間以上”の苦闘の末に、ついに僕は空港を脱出できたのである!!

 

(…本当に何やってんだか。。という話だが
 この、空港での大冒険も、

 今思うといい思い出である 笑

 今でも窓口の人には いつか謝りたい。。)

 

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↑さまよう私

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↑ 特急 KLIA Express

 

 

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